和音聴音は「和音を当て」と呼ばれることがありますが、この言い方はあまりお勧め致しません。
和音というものは、クイズのように「当てる」ものではなく、「聴けば分かる」ものだからです。
洋服や帽子、靴やカーテンを見れば何色か分かるように、和音も聴けば分かるのです。
人間の耳とは不思議なもので、当てるという予想が入ってしまうと、鳴っていない音まで鳴っているように聴こえ、鳴っている音が聴こえなくなってしまうようです。
最初から沢山の和音を覚える必要はありませんから、まずは鳴っている和音を「ありのままに」聴くことが大切です。
たとえ間違っても落胆せず、「ああ、この和音はこういう響きなんだな」と素直に聴き直せば良いのです。
そのうち自信をもって「聴けば分かる」という境地に達することができるでしょう。